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SBN160_キャベツやブロッコリー、収穫後も害虫防御が働いていた

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160 今、あなたは自分を餌として食べる生物と戦っている、しかし、今いる場所から逃げることはできない、そんな状況を想像してみてください。その生物は毎日お昼時になるとやってくる。生き抜くために、あなたはどんな対抗策でその生物と戦うでしょうか。まさにそのような状況で戦っている生物の1つが植物です。
植物は自分を食べにやってくる昆虫と戦うため、消化不良を起こす物質など、毒になるような物質をからだの中に作ったり(ある菊が持つピレトリンは殺虫剤にも使われています)、自分を食べる虫の天敵を呼び寄せる物質を出したり・・様々な作戦で身を守っています。さらに、アメリカのライス大学のジャネット・ブラームさんは面白い作戦を発見しました。昼間の長さに体内リズムを合わせる「生物時計」を使った方法です。ヒトだけでなく、植物や昆虫の多くも生物時計に従って様々な活動をしています。キャベツやブロッコリーなどの植物は、身を守るためにグルコシノラートという物質を体内に作るしくみがありますが、この物質は昆虫が食べに来る昼にたくさん蓄積され、夜には減るというリズムを持っていたのです。さらに、ジャネットさんは面白い疑問を持ちました。「収穫した後にもそのしくみは残るのだろうか?」そこで、お店で買ったキャベツを調べてみました。すると、収穫後でもグルコシノラートが昼になると蓄積されることがわかったのです。さらに、キャベツとそれを食べるイラクサギンウワバの幼虫を、同じ昼夜のリズムの環境においた場合と、リズムをずらした環境(幼虫が「夜」の環境にいた時間にキャベツは「昼」の環境にいた)においた場合とで、虫が食べるキャベツの量を比べたところ、同じ環境においた場合は20倍も食べられる量が少ないという結果が出たのです。収穫した後も外と同じ明暗の環境に野菜を置いてあげる事ができれば、虫食いの少ない野菜を届けることができるようになるかもしれません。収穫した後でも野菜が力強く「生きている」ことに驚きですね!

参考: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0960982213006295

記者コメント:臨戦態勢になるのは敵が襲ってくる時間帯を見計らって・・・。効率的で、とても賢い方法!じっと土の上で何代も種を繁栄させてきた、植物の強さを感じます。(

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