【実施レポート】8月23日(日)マヨネーズの秘密をさぐろう!
こんにちは。アグリサイエンスラボの金城雄太です。
8月23日にキッチン実習を行いました。
講座の内容は「マヨネーズから学ぶ乳化」。
今回の講師は、なみ先生(秋永名美)です。
私たちが食べているものはどこで、どのように作られているのでしょう。そして、どのように我々の体を作っているのでしょう。今回はマヨネーズ作りを通して、体内で脂質(あぶら)を吸収する「乳化」の秘密にせまりました。
脂質は、そのままでは吸収出来ずに、胆汁によって「乳化」される必要があります。それはどのような現象なのでしょうか。実は、身の回りに「乳化」を利用して作られている調味料があります。それがマヨネーズです。マヨネーズは水分の中に油分がうまく混ざっているのですが、もともと混ざり合わない水と油がどのように混ざっているのでしょうか。マヨネーズを作る実験をして、調べてみました。まずは、酢、油、塩を混ぜてマヨネーズができるか試してみました。
結果、マヨネーズはできずに、いくら混ぜても水と油が仲良くなることはありませんでした。やはり水、塩、油だけではマヨネーズはできません。次に卵の黄身を加えて、混ぜてみました。
結果、マヨネーズができました。混ぜていくうちに、とろみが出てきて、見た目もマヨネーズみたいになってきました。なぜ、黄身を加えると油が水分に溶けるのでしょう。黄身の中にはレシチンという界面活性物質が含まれるのですが、この物質には油に親和性が高い部分と水に親和性が高い部分、両方の性質を備えています。このレシチンが油の粒の回りを取り囲むことで、マヨネーズの中の油が水分に”溶けているように見える”のです。このレシチン、実は黄身以外にも大豆にも含まれています。大豆でもマヨネーズができるのか実験しました。
結果、なんと大豆でもマヨネーズを作ることができました。乳化にはレシチンに代表される界面活性物質が重要なんですね。作ったマヨネーズはみんなで美味しくいただきました。
最後には特別に、マヨネーズの油滴を顕微鏡で観察しました。皆、興味津々でレンズをのぞき、スケッチをしています。うまく作れると、油の粒が小さくなって散らばっているのが、わかります。
講座の後半には、9月に予定している稲刈りの事前学習も行いました。講師はばんばん(南場敬志)博士です。
7月の大豆の種まきのときに千葉の田んぼから持って帰ってきた苗を観察しながら、次回9月19日の稲刈りに向けて、苗の高さや茎の本数の測り方を確認しました。
ちなみに、ハカセたちが別の地域で見つけた田んぼでは、もう穂が垂れ始めていました。来月の収穫が、とても楽しみです!
今後とも、アグリサイエンスラボの応援をよろしくお願いいたします。