【ディスカバリー日誌】ドクターコース02「飯田橋のタンポポから取り出したDNAを増やし、確認しよう」
ドクターコースの皆が4月から進めている研究テーマは「タンポポの侵略戦争を調査せよ!」です。5月に入り、道端のタンポポは綿毛が目立つようになりましたね。子孫を残すために種をより遠くへ飛ばすための工夫をしているな、と植物の生存戦略に感心していました。
さて、実験室の中では、サンプリングしてきた飯田橋周辺のタンポポを使って実験が着々と進んでいました。果たしてそれぞれの個体が日本の固有種であるカントウタンポポか、またはヨーロッパからの外来種セイヨウタンポポか、あるいは両者の雑種なのかを調べようと、それぞれの個体からDNAを抽出することに4月の2回の教室で挑戦しました。
5月の1回目の教室では、抽出したDNAをPCR反応を使って増やすことに挑戦しました。タンポポの個体それぞれからDNAを取り出したものの、それを調べるにはまだまだ量が足りない。どうすればDNAを増やすことができるのか、ワークを通して学びました。「ほどく、くっつく、のばす」という3つのステップが大切であることを、皆は何度も口にして、すっかり覚えてくれました。実験は、必要な試薬をごく少量ずつ混ぜ合わせるた作業は、皆集中して取り組めましたね。
2回目の教室では、これまで実験してきたタンポポのDNAが実際に増えたかどうかの確認を行いました。1回目の最後で作成したアガロースゲルの小さな穴にDNA溶液を入れる時は、ピペットマンの正しい使い方を総復習するような作業で少し緊張もしましたが、無事皆が担当した作業をそれぞれ頑張ってくれました。
いよいよ、結果を見る時。果たしてDNAは上手く見えるのか・・・。残念ながら、今回タンポポのDNAを見ることができませんでした。これまで行ってきた実験でミスしてしまったかも。皆で意見を出し合って振り返りを行い、どうすれば上手くいくのか対策を話し合いました。タンポポを使った研究はあと6月の2回分。反省点を生かし、皆で協力して再度DNAを使ったタンポポのDNA鑑定に挑戦します!