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【実施レポート】海洋科学のハカセと一緒にかまぼこ作りに挑戦!

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こんにちは。アグリサイエンスラボの南場(ばんばん)です。

みんなと一緒に研究してきたアグリサイエンスラボも、残すところ後3回ですね。頑張っていきましょう!

 

これまで

10月には田植えをして収穫したお米を使って「新米を炊こう」を行いました。

また11月には、小麦粉と酵母を使って「パンを作ろう」に挑戦してきました。

そして今回はこの講座で初めての魚介類を使った「かまぼこを作ろう」に挑戦です。

【かまぼこには2つの秘密】

どうやったら美味しいかまぼこができるのでしょうか?

ぷりっぷりの食感が特徴のかまぼこを作るために、「材料のヒミツ」と「調理のヒミツ」の2つのヒミツに迫ります。

 

【かまぼこに必要な材料は何だ?】

まずは材料のヒミツです。

かまぼこの主原料はお魚の身。そこで白身魚からかまぼこの材料を取り出します。

 

この日に用意したお魚はチダイ。マダイやキダイとの違いを伝えながら皆の前で三枚におろしていきます。

さてかまぼこにはお魚の身と、ある調味料が必要になります。これはかまぼこのプリプリの食感を生むためにはとても重要なのですが、一体なんでしょうか?魚の身に小麦粉、砂糖、塩をそれぞれ加えて魚の身をすりつぶし、実験開始です。

さぁどんな変化があるでしょうか・・・?

五分後。

それぞれの調味料とお魚の身を混ぜ合わせ、すり鉢とすりこぎで擦り合わせると、塩を加えた魚の身がネトネトと粘りが出てきました。さらに透明感も出てきました。小麦粉や砂糖では変化がありません。

変化があった「お魚の身+塩」がどうやらかまぼこの材料になるようです。

 

【かまぼこを作るためには、魚の身を冷やす?温める?】

さて塩を加えた魚の身をどう調理すればかまぼこになるでしょうか?

みんなに聞いてみたところ

「揚げる!」「冷蔵庫に入れる!」「蒸す!」「焼く!」」など様々な調理方法が出てきました。これらの調理方法を大別すると「冷やす」か「加熱する」かに別れるようです。

そこですり身100gに対して入れる塩の量を0g、3g、10g、20gの4種類を用意してラップで包み、氷水で「冷やす」とお湯で「加熱する」の2つの調理方法で確かめ、どれがかまぼこになるかを実験しました。

【結果】

さぁ結果を見てみましょう。

冷やす 温める
塩なし 変化なし 茹でた魚になった
3g 変化なし プリプリの弾力
10g 変化なし 弾力が多少ある
20g 変化なし 魚から水分が出て

固まらない

塩の量、調理方法の組み合わせの実験結果から、「魚の身の量に対して塩は3g、加熱する」ことがわかり、調理のヒミツを知ることができました。

なぜこんな結果になったのでしょう?

魚の身はアクチンやミオシンといったタンパク質でできていますが、すり潰し、塩を加えることでこれらのタンパク質のつなぎがほどけ、バラバラになります。その後加熱することで再度タンパク質同士が繋がり固まるのですが、その時に水を中に閉じ込めるために、かまぼこ独特のプリプリの食感を生むんですね。

【かまぼこと竹輪作りに挑戦!】

さてかまぼこの2つのひみつ材料のひみつを知ったところで、いよいよかまぼこ作りに挑戦です。今回は同じ材料を使って、竹の筒の周りで焼き固める竹輪にも挑戦しました。

 

作り終わった後はみんなで試食。自分で作ったかまぼこは美味しかったかな?

さて次回はキッチン実習。お味噌作りに挑戦です。

講師は大豆をこよなく愛する農学博士、みやっち先生がつとめます。お楽しみに!

  • 日時:2016年1月24日(日)11:30〜13:30(11:00開場)
  • 場所:梅酒ダイニング明星 東京都揚場町2-27MIT飯田橋ビル3階
  • 内容:お味噌作り(実験・調理・試食)
  • 対象:小学校2〜6年生 親子
  • 体験参加費:3,000円(材料費含む)
  • 申込期限:2016年1月22日(金)

「アグリサイエンスラボ」は、栽培学から栄養学まで、食べものの科学について研究をしているハカセたちが集まる研究所です。「食べものは、どこでどんなふうに作られているんだろう?」という疑問を実験や調理を通して解き明かすことで、子供たちの興味を引き出し感性や創造力を育みます。

 

Ms. Nami Akinaga has graduated from The University of Tokyo with a Master degree in Sustainability Science. Her mission is “Maximising the Value of Diversity” . In Leave a Nest, she creates new platforms for the next generation leaders to generate knowledge beyond research field, country and cultural borders. Recently she commits to bridging corporates and startups over Japan and Southeast Asia countries to connect local platform for further business devleopment.